平成14年9月愛知県は、常滑市の「中部国際空港近接部において、製造業の集積地としての優位性を背景に、燃料電池自動車の普及のための水素ステーションの設置に関する規制の緩和、総合保税地域の管理者の要件緩和、公有水面埋立地の土地処分の弾力化・用途変更手続の簡素化などの規制の特例を導入し、国際的な交流拠点を整備すると共に、環境負荷の少ないまちづくり・ものづくりの実証実験を行う。」というものです。
構想案には、次のような案が含まれていました。
<具体的事業>
●環境モデル実験都市づくり
次世代エネルギーシステム(水素・燃料電池等)の先進導入、*ゼロエミッションを目指した環境負荷の少ないものづくり、研究開発、実証実験を展開し、関連産業の育成及びクリーンでエネルギー循環型の環境モデル実験都市づくりを行う。
*ゼロエミッション : 廃棄物0(ゼロ)の実現に向けて国際連合大学が提唱している構想です。
●国際的な交流拠点整備
国際空港機能を活用した外資を含めた企業の本社機能・研究開発機能の誘致など国際的な交流拠点を整備(外国人・研究者・ビジネスマンの集積形成)し、環境モデルの実証・体験の場とする。
<規制の特例が果たす役割>
・風力・太陽光発電、廃棄物、*バイオマス、燃料電池等によるクリーンで効率的なエネルギーシステムの構築が可能となる。
・国際空港の機能を活用し、外国企業等へのビジネス拠点の整備やものづくり・環境関連の研究施設等の整備により、環境モデル地区を構築することが可能となる。
*バイオマス : 生物体を原料にしたエネルギー資源の総称。石油や石炭など、いずれ枯渇する化石燃料に対して、太陽、風力、水力などとともに、地球の自然環境の中で繰り返し得られるエネルギー。
<地域経済活性化の見込み>
2005年開港の中部国際空港の効果を最大限に発揮し、中部地方における環境エネルギー関連産業の育成と国際ビジネス拠点の形成を図ることができる。
ところが第一陣では認定されませんでした。
特区の名称 : 中部臨空都市国際交流特区
区域の範囲 : 常滑市の全域
特区の概要 :
中部国際空港近接部において、24時間空港の開港や製造業の集積地としての優位性を背景に、国際空港機能を活用した国際的な交流拠点の整備・集積を図るとともに、燃料電池等の新エネルギーの導入による環境
負荷の少ないまちづくり・ものづくりの実現を目指す。
今回認定された規制の特例措置 : 公有水面埋立地の用途変更等の柔軟化
規制の特定事業の番号 : 1201
国河政第113号
国港管第1 1 3 8 号
平成15年3月24日
各都道府県知事 殿
各港湾管理者 殿
国土交通省
河川局長
港湾局長
構造改革特別区域法(平成14年法律第189号)に基づき
認定された区域における公有水面埋立関係の特例措置について
先般公布された構造改革特別区域法(以下「特区法」という。)の目的を達成するため、
公有水面埋立関係について、平成15年4月1日以降下記のとおり特例措置を設けるこ
ととしたので、下記1 (1)については、地方自治法(昭和22年法律第67号)第245条.
の4に基づく技術的助言として(2)については、同法第245条の9に基づく処理基
準として通知する。
また、公有水面埋立法(大正10年法律第57号)(以下「埋立法」という。)第27条第3項
及び第29条第3項に基づく埋立地の権利の移転・設定及び用途変更に係る国土交通大
臣協議についても特例措置として処理期間を2週間以内とするので併せて通知する。
記
1.地方公共団体が、特区法附則第3条に規定する措置(構造改革特別区域基本方針(平
成15年1月24日閣議決定)2.(6)A)に基づく内閣総理大臣による構造改革特別区域計
画の認定を申請し、その認定を受けたときは、次のとおりとすること。
(1)公有水面埋立地における権利の移転・設定、用途変更の許可手続き関係
@権利の移転・設定(埋立法第27条第2項第2号)
自ら利用する目的で埋立てた土地を第三者に権利の移転・設定することについては
免許審査手続きが形骸化することを防止する観点から慎重に対応する必要があり、こ
れまで、「已ムコトヲ得ザル事由」については、例えば会社の経営不振により、継続的
な土地利用が困難と認められる場合等、極めて限定的に解釈し運用してきたところで
あるが、地方公共団体が特例措置の適用を受ける事業内容として埋立地の有効利用に
より臨海部の活性化を図る必要があると認めたものについては、「已ムコトヲ得ザル事
由」に該当することとする。
なお、本特例措置は、特区計画の認定申請時において、埋立法第27条第1項に基
づく許可の対象となる竣功認可の告示を受けた埋立地について適用されるものである。
A用途変更(埋立法第29条第2項第2号)
特定の用途に利用する目的で埋立てた土地の用途を変更することについては、免許
審査手続きが形骸化することを防止する観点から慎重に対応する必要があり、これま
で、「已ムコトヲ得ザル事由」については、例えば埋立てを行った者自らの原因ではな
く、社会・経済状況の変化による外部的要因による場合等、極めて限定的に解釈し運
用してきたところであるが、地方公共団体が特例措置の適用を受ける事業内容として
埋立地の有効利用により臨海部の活性化を図る必要があると認めたものについては、
「已ムコトヲ得ザル事由」に該当することとする。
なお、本特例措置は、特区計画の認定申請時において、埋立法第29条第1項に基
づく許可の対象となる竣功認可の告示を受けた埋立地について適用されるものである。
(2)公有水面埋立地における用途区分関係(公有水面埋立法の一部改正について(昭和
49年6月14日港管第1580号、河政発第57号)記1(4))関係
埋立法第2条第2項第3号の埋立地の用途については、埋立てによって造成される
土地の利用を特定する必要があるが、地方公共団体が特例措置の適用を受ける事業内
容として埋立地の有効利用により臨海部の活性化を図る必要があると認めたものにつ
いては、埋立地の用途を工業用途の場合には「製造業用地」とすることができることと
する。
なお、別表のとおり「製造業用地」の用途区分にリサイクル関連の製造業を含むもの
とする。
2.第1項(1)の特例の適用を受ける事業の名称は「公有水面埋立地の用途変更等の柔軟
化事業」であり、また、同項(2)の特例の適用を受ける事業の名称は「公有水面埋立地
における用途区分柔軟化事業」であること。
| 港湾計画の 土地利用区分 | 埋立地の用途 | 製造業用地に含まれる新しい産業形態の例示 |
|---|---|---|
| 工業用地 | 製造業用地 | 使用済み製品を金属等それぞれの素材に破砕又は熱回収する リサイクル(再資源化)のほか、使用済み製品を中古品として再 使用・再流通するリユース(再使用)、中古の機械器具を分解、 洗浄、一部加工し、付加価値の高い製品とするリビルド(分解 再生加工)等の製造業 |
| プログラム 別表1の番号 | 1201 | |
| 構造改革特 区において 実施可能な 特例措置 |
公有水面埋立地における用途変更、権利の移転・設定の許可手続きの運 用改善、大臣協議の処理期間の短縮 | |
| 意見提出者名 | 大阪府企画調整部企画調整室総合調整課 柳生国良 | |
| 意見の要点 |
1,「環境保全上著しく影響を及ぼすものでないもの」、「埋立地の利権化 及び乱開発を目的とするものではないもの」とは、 (1)特例措置の適用に際し、「已むことを得ざる事由」があるかどうかを 判断するために新たに設けられる基準なのか、であれば、その内容 について具体的に示されたい。 (2)従来から、許可に際しての基準なのか、であれば、公有水面埋立法 が要請する基本的な内容のものであり、「已むことを得ざる事由」に 該当するか否かの要件として、特に記述する必要性は乏しいと考え る。 2,大臣協議の受理から通知までの処理期間については、「2週間(土日 祝祭日を除く。)」となれば、実質3週間程度を要することとなる。構 造改革特区の規制緩和の趣旨を踏まえれば、できる限り手続きの簡素 化に配慮願いたい。 | |
| 意見に対する回答 |
1,
(1) (2) 「已むことを得ざる事由」に該当するか否かの要件ではないの で、削除した。 2,当該協議の処理については、構造改革特区の規制緩和の趣旨を踏ま え、できる限り手続きの処理期間の短縮に努める所存である。 | |
| 担当省庁名 | 国土交通省 |
*5GHz帯 : より高速な無線LANが使用できるように「日本でもアメリカと同様に、5G全域を無線LANに開放してほしい」という動きがあります。しかし、この5G帯は、気象レーダーや防衛関係、航空管制のレーダーなどの周波数と近いので数年前には、「5Gの無線LANでの、屋外通信は、レーダーに障害を与えるので認めない」と決まった経緯があります。 インターネットなどの利便性をとるのか、集中豪雨などの災害を防ぐために気象レーダーなどを優先させるのか、難しい選択のようです。
*DME : ジメチルエーテル

国際交流拠点としての中部国際空港近接部において、製造業の集積地としての優位性を背景にゼロ
エミッションを目指した「環境負荷の少ないまちづくり・ものづくり」の実証実験を行う。
●環境モデル実験都市づくり
次世代エネルギーシステム(水素・燃料電池等)の先進導入、環境負荷の少ないものづくり、研究開発、
実証実験を展開し、関連産業の育成及びクリーンでエネルギー循環型の環境モデル実験都市づくりを行
う。
●国際的な交流拠点整備
国際空港機能を活用した外資を含めた企業の本社機能・研究開発機能の誘致など国際的な交流拠点を整
備(外国人・研究者・ビジネスマンの集積形成)し、環境モデルの実証・体験の場とする。