あすとこねっと 6月度全体会

日 時  平成16年6月16日(水)19:00-21:00
会 場  鬼崎公民館 美術工芸室1F 
講 師  経営企画室  山本 敏明 
テーマ  これからの知多農業とJAの取り組み(空港開港を目前に控えて) 

内容

 農協は、農家の方々を中心に、出資者、利用者、経営者の三者が一体となった形で、三位一体型経営をしてきた。知多地方三つの農協が一つになり、経営をより強固なものにしていままでできなかったことに挑戦できる体質を作り上げてきた。集めた金融資産は7800億円、そのうち貸し出し利用が1950億円。それをもとに、直売上などを11箇所設けた。
 例えば、大府の「元気の里」や空港への参入テナントショップ、農畜産物加工センターの設立など・・・。
 今後の問題としては、農業を続行できなくなって、活用されていない農地が増えている現実をどうするかということ、知多は温暖な土地ではあるが、これといった特徴ある作物がないということなど。
 対策として知多特産のブランド化、加工品開発などを進めていきたいと考えている。
地域共同組合としての活動は、ふれあい農園の設定、花半島事業、異業種交流、地域産業との共生を考えている。

感想

 多くの人の意見や質問が出て、食の問題としての関心の高さを感じた。
 「農業をやめて離農していく人が多い中で、食の自給率を高めるため、農協はどのような役割をするのか」という問いに、「経営として成り立つ作物を考えることは難しい」という答えが返ってきた。
 休閑地の活用方法として、畑を借りたい人に貸せばいいのではという疑問に対して、現法律では、農家が農家でない人に土地を貸すということに制限があり、農家資格のない人が作物を売ることもできないということを知って驚いた。
 日本の食料自給率が30%をきっている状況の中で、休閑地の活用は重要な問題であり、法が現状に合わないのではという声が上がった。
 参加者の中から、九州のある農協の活動の事例をもとに、利潤追求ばかりではなく、人を育て、活躍できる仕組みをつくるのも農協の役割では・・・との意見も出された。(K.Y.)